電話対応が苦手な看護師はいくつかの種類に分けられ、それぞれ異なる対策をした方が良い。そして、よくあるのはすぐに反応が求められる、電話自体が苦手というパターンだ。相手の会話に応じて頭の中ですぐに返答の内容を考え、それを口に出すという流れが上手くできない人は多い。そんな人は、電話対応のマニュアルを作成すると良いだろう。電話の内容は相手によって多少変わるものの、大抵の場合は同じ対応で賄うことができる。相手の情報や要件を聞き出し、必要であれば引継ぎをするという具合である。その対応をマニュアル化し、それに従って対応すれば、返答する内容を全て頭の中で考える必要はなくなる。
マニュアル作成は、相手の反応を気にしすぎる人にも効果的だ。自分の対応が電話先の相手にどう思われているか、不快にさせてはいないかと、自意識過剰になる人は多い。そんな人は感情を抑え、ある程度機械的に対応することが望ましい。したがって、マニュアル通りに進めることが、有効的な手段となる。
そして、電話口での会話だけでは、聞き逃しや聞き間違いが起こるリスクがあるため、電話対応を苦手とする人もいる。そんな人はまず、こまめに復唱をする技術を身に付けると良い。電話対応では、細かく復唱することが嫌がられることは少ない。また、相手の会話内容は全て把握する必要はなく、看護師として重要視しなければならない情報は限られる。会話の中からその情報をしっかりピックアップできるように、あらかじめ紙のリストを作成しておくのも有効的だ。そのリストをマニュアルと組み合わせてしまうのも良いだろう。このような対策をきちんと練り、実行していれば、知らず知らずのうちに電話対応の見本となる看護師へと成長しているかもしれない。